歌舞伎俳優 中村 富十郎さん,安らかに・・・
ワタクシが天王寺屋・富十郎さんの生の芝居を観たのは,2年前。
「歌舞伎を観に行けば,必ず出てる。」と言っても過言ではないほど。
主な登場人物全員が人間国宝という,すごい『野崎村』の久作。
『落人』の早野勘平。
『青砥稿花紅彩画』の日本駄右衛門。
『双蝶々曲輪日記』の濡髪長五郎
『勧進帳』の富樫。
『義経千本桜』のいがみの権太。
『仮名手本忠臣蔵』の高師直。
天地会や矢車会での数々の挑戦。
『「芸は死ぬまで勉強」でございますので,今になって気がついていることがいっぱいございます・・・』という言葉が示すように,常に謙虚で勉強熱心な役者さん。80才になって尚,「初心に返って・・」と話しておりました。
33才歳下の奥様との間に2人のお子さんをもうけ(69歳と74歳の時のお子!!),その長男が20歳になったら「名跡を譲る。」と仰ってました。
8年後に6代目の中村富十郎が誕生するのを,天国から見守ってくれるでしょう。
新歌舞伎座が完成したら,観劇に行く予定でした。
その時に「天王寺屋!!」という大向こうの声が聞けないのが,寂しいですね。
ご冥福をお祈り致します。
「歌舞伎を観に行けば,必ず出てる。」と言っても過言ではないほど。
主な登場人物全員が人間国宝という,すごい『野崎村』の久作。
『落人』の早野勘平。
『青砥稿花紅彩画』の日本駄右衛門。
『双蝶々曲輪日記』の濡髪長五郎
『勧進帳』の富樫。
『義経千本桜』のいがみの権太。
『仮名手本忠臣蔵』の高師直。
天地会や矢車会での数々の挑戦。
『「芸は死ぬまで勉強」でございますので,今になって気がついていることがいっぱいございます・・・』という言葉が示すように,常に謙虚で勉強熱心な役者さん。80才になって尚,「初心に返って・・」と話しておりました。
33才歳下の奥様との間に2人のお子さんをもうけ(69歳と74歳の時のお子!!),その長男が20歳になったら「名跡を譲る。」と仰ってました。
8年後に6代目の中村富十郎が誕生するのを,天国から見守ってくれるでしょう。
新歌舞伎座が完成したら,観劇に行く予定でした。
その時に「天王寺屋!!」という大向こうの声が聞けないのが,寂しいですね。
ご冥福をお祈り致します。
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コメント
No title
Re: No title
はじめまして。ワタクシなど足下にも及ばない深い洞察と感性。
歌舞伎を愛していらっしゃることが,行間からも伝わってきます。
天王寺屋さんの台詞回し。何よりあの「声」が好きでした。近年歌舞伎を観るようになった相方は「富十郎おじさん」と呼んで,いち早く名前を覚えたものでした。芝居が印象に残ったのでしょうね。
それにしても,たくさんご覧になってますね。
帯広に住んでいて唯一不満があるのは,歌舞伎興行がないことです。年に1~2度,札幌に観に行くのが精一杯。劇場がたくさんある街が羨ましいですよ。
芝翫さんも体調不良とか・・・。
心配続きの正月です。
歌舞伎を愛していらっしゃることが,行間からも伝わってきます。
天王寺屋さんの台詞回し。何よりあの「声」が好きでした。近年歌舞伎を観るようになった相方は「富十郎おじさん」と呼んで,いち早く名前を覚えたものでした。芝居が印象に残ったのでしょうね。
それにしても,たくさんご覧になってますね。
帯広に住んでいて唯一不満があるのは,歌舞伎興行がないことです。年に1~2度,札幌に観に行くのが精一杯。劇場がたくさんある街が羨ましいですよ。
芝翫さんも体調不良とか・・・。
心配続きの正月です。
春興鏡獅子
山茶花四十郎様,こんばんは。
‥ご存知かと思いますが,1月16日(日) 15:00~ NHK教育で「中村富十郎さんをしのんで」が放送されます。
お時間ございましたら,ご覧下さいませ。
‥余談ですが,只今,東劇へ移動中です。
ギリギリ間に合うかしら?
これから「わが心の歌舞伎座」の世界へどっぷり'ダイブ'予定。
在りし日の富十郎様のお姿を拝んでまいります。
よい週末を。
Re: 春興鏡獅子
もちろん存じております(笑)
タイマー録画の準備も万端です。
在りし日の演技を堪能します。
> これから「わが心の歌舞伎座」の世界へどっぷり'ダイブ'予定。
羨ましいですね。
どっぷりダイブできましたか?
タイマー録画の準備も万端です。
在りし日の演技を堪能します。
> これから「わが心の歌舞伎座」の世界へどっぷり'ダイブ'予定。
羨ましいですね。
どっぷりダイブできましたか?
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ああ、とうとうというニュースです。ワイドショーなどのニュースのとりあげられかたは艶福家だったかのようなことばかりが強調されているのが腹だたしいです。今現在に始まったことではありませんが、技芸の面でお若いときから抜きんでた人だったのに、不遇な方でした。まだ松緑や羽左衛門など健在だった頃は富十郎さんの体力も気力も一番油の乗った時期であったのに、歌舞伎の興業でなかなか芸を発揮できず、女優さんの芝居の脇に出演していることが多かったです。あの頃観たかったものはたくさんあったのです。弁慶は昔の演舞場のさよなら公演で観ることができましたが、賛否両論あるでしょうが、あんなにすごい弁慶はなかったと思います。車曳きの梅王も観ましたが、技術のすばらしさは六代目菊五郎(観ていませんが)以降最高のものではなかったでしょうか?所作ばかりでなく台詞のすばらしさも他にはありませんでした。晩年人間国宝に認定されたことは、せめてもの救いだったにせよ、興業面で何で役に恵まれなかったのか、この世界の不条理を感じさせられます。